[2021年制作]有名建築の模型を作る(リヴァサンヴィターレの住宅)

模型

今回の記事では、私が2021年の前期にかけて作った模型について解説します。

どてかぼ
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かなり長めの記事になるので、作る工程を見たい人向けです!

なぜ有名建築の模型?

大枠の理由としては、大学の授業課題として出されたからです。

どてかぼ
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ですが、「なぜ有名建築の模型?」と疑問に思う方も居るかもしれません

それはクラスメイト全員が、住宅を設計をした事が無かった為です。

なので模型作りや有名な建造物を学ぶ最初の機会として、有名建築の模型を作りました。

リヴァサンヴィターレの住宅にした理由は?

数ある有名建築の中で、リヴァサンヴィターレの住宅を選んだ理由は1つです。

それは、道路と住宅を繋ぐ「赤い橋」の存在です。

出典:http://leonaegele.blogspot.com/2012/11/mario-botta-house-riva-san-vitale.html?m=1
どてかぼ
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この赤い橋がついてる住宅を見た途端、「作ったら面白そうだな!」という感情が湧き上がりました!

落水荘やシュレーダー邸、住吉の長屋など面白い構造をした住宅は他にもありましたが、赤い橋が付いているこの住宅に一目惚れしたので立候補しました。

完成までの流れ

ここからは模型完成までを画像付きで紹介して行こうと思います。

1.資料(図面)探し

まずは住宅の図面が載っている資料を探す必要がありました。

何故なら、住宅模型は設計図無しでは作ることができないからです。

リヴァサンヴィターレの住宅は、建築家マリオボッタの特集本にまとめられていることを知っていたので、探し出すのは比較的簡単でした。

↑リヴァサンヴィターレの住宅の図面が載っていた本「GAアーキテクト マリオボッタ

この本の44~49ページに住宅図面と内装の写真、立地地図などが紹介されていました。

他にも、マリオボッタさんが手掛けた建築物が満遍なく紹介されていたので良いアイデアのきっかけ作りになりました!

しかし、私が調べた時にはAmazonでの在庫が無かったため、学校の図書館で借りてきました。

2.図面のコピー

さて、図面付きの資料を見つけたら次の工程が待っています。

それは図面を紙にコピーするという工程です。

しかし、資料の中には縮尺が記載していなかったり、縮尺通りの図面では無い場合があります。

その場合、コピーする際に「縮尺」を変更する必要があります。

↓手に入れた図面の縮尺調整は過去に紹介したので、詳しく知りたい方はこの記事を参照して下さい

どてかぼ
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今回の住宅では、全体の縮尺が書いていない図面のみでした…

なので、コピーする前に倍率を計算で求める必要がありました。

ですが、この倍率計算も周りの人と比べてかなり簡単でした。

断面図に1階や2階、屋上など現実の床高が書かれていたからです。

↑実際のリヴァサンヴィターレの住宅の断面図
どてかぼ
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普通は土台を±0の基準にしますが、この住宅は段々傾斜の上に建っているため、入口の橋の地面を±0地点にしています。

その実際の高さと本に載っている図面の高さを定規で測れば簡単に計算が出来ます。

計算式は次の通りです…

(実際の高さ)÷(図面の高さ)=数字①

1:数字①(本に載っている縮尺)=1:100(自分が作りたい縮尺)

数字②×100(割合の単位を割→%にする為)=(コピー時に変える倍率)

この倍率をコピー機に入力して、コピーをすれば自分の作りたかった1/100の模型が作れます。

3.模型の制作

これまでの工程で模型作りの準備が終わりました。

どてかぼ
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ここからが模型作り本番です!

模型作りは初めてでしたが、先生が作り方をまとめたプリントを配布してくれたので、1人でも制作を進めれました。

↑先生が基本的な模型作りについてまとめたプリント

ですが、今回の住宅では不要な工程が多々あったので、使った工程だけをピックアップして解説します。

どてかぼ
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普通に住宅模型を作る手順は、下の記事で詳しく解説しています!

↓手に入れた図面の縮尺調整は過去に紹介したので、詳しく知りたい方はこの記事を参照して下さい

①平面図をスチレンボードに貼る

まずはコピーした平面図を切り取り、スチレンボードに貼り付ける必要があります。

↑図面をスチレンボードに貼ってから切っている様子

今回は1階のみを5mmのスチレンボードに、他の階層は床の厚みに合わせて3mmのスチレンボードにスプレーのりを使って貼り付けました。

②各階層の壁を立てる(内壁だけ)

次に各階層ごとの内壁を立てます。

↑内壁を立てた写真

階層ごとに壁の高さを合わせて置かないと、接着の時に隙間が空いてガタガタする為、同じ高さで壁を作りましょう。

どてかぼ
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同じ長さを切りだすコツは、下の記事で紹介しています!

↓同じ長さに切り出すコツは過去に紹介したので、詳しく知りたい方はこの記事を参照して下さい

③家具を作る

内壁が出来たら、次は家具を作って家の中に配置します。

↑椅子や机、テレビなどの居間にある家具を表現

1/100の模型だとかなり小さいので、正確に作ろうとせず、スチレンボードを切って配置するだけでもOKです。

どてかぼ
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今回はテレビや椅子、机などは重要では無かったので全部色を付けずに配置しました!

④外壁を作る

最後に外壁を作り、組み立てます。

外壁の一部には、「1枚残し」の加工を施す事で見栄えが良くなります。

どてかぼ
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「1枚残し」の解説については下の記事で解説しています!

↓「一枚残し」については過去に紹介したので、詳しく知りたい方はこの記事を参照して下さい

4.紹介本の制作

今回の課題は模型だけではなく、担当した有名建築の紹介本の制作までが課題でした。

どてかぼ
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表紙と裏表紙、内容ページが6ページと合計8ページ分の冊子になります

制作期間

制作期間としては、全体を通して約2ヶ月ぐらい掛かりました。

制作期間の内訳としては、

  • 図面探しに1週間
  • 図面のコピー作業に1週間
  • 模型の制作に2週間
  • 紹介本の制作に1週間

という状況でした。

どてかぼ
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途中でダラけていた期間が2週間ほどあった為、もっと早く作ることもできました…

次の課題では、ダラけないように改善します!

しかし、ダラけてなくても模型作りに2週間ほど掛かっていたので、次回以降は作業スピードを上げていこうと思えた良い課題でした!

上手くできた部分

ここからは、上手くできた部分について見ていきます。

赤い橋

まず1つ挙げるとしたら、玄関と地面を繋ぐ「赤い橋」です。

この赤い橋は、この住宅模型で1番目を引く大切な部です。

しかし、普通の住宅には必要ないものだったので、作り方は試行錯誤して制作しました。

どてかぼ
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もちろん、先生方のアドバイスは聞きながらですが…w

この橋を作るのに、プラ棒の切り出しや色付けなどを含めると1日〜2日ほど掛かりました。

特に橋の枠になるプラ棒を接着する繊細な作業が必要だったので、とても大変でした。

どてかぼ
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ですが、自分で満足ができるレベルで作れたので、達成感を感じることが出来ました!

土地の起伏

次に見せたい部分は、「土地の起伏」です。

土地の起伏も、赤い橋と同じで普通の住宅模型では作らないものなので、自己流で作りました。

作り方としては5mmのスチレンボードを何枚も重ね、芝のシートを貼り付けて表面を綺麗にしました。

どてかぼ
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ちゃんと図面通り高さも計算して製作しています!

本当は中の部分もスチレンボードで埋め尽くす予定だったのですが、材料の節約のために空洞を作り、側面は1mmのスチレンボードを貼って隠しました。

↑土地の中身はカスカスになっていて、ハリボテ状態です

紹介本の表紙

最後に見せたいと思えるものは、「紹介本の表紙」です。

この授業では、有名建築を紹介することまでが課題だったため製作したものになります。

しかし、IllustratorやPhotoshopを使い慣れていない自分にとっては、模型を作るぐらい難しいなと感じていました。

どてかぼ
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なぜなら大学に入って、adobeの存在を知ったぐらいの初心者だからです

なので、紹介本の表紙は「GAアーキテクト マリオボッタ」の表紙を参考にして製作しました。

改善するべき部分

ここからは、次回以降の模型作りで改善していこうと考えている部分を紹介します。

窓枠フレーム(黒色のテープ)

まず改善するべきと思う点は、「窓枠フレーム」です。

今回の模型は1/100縮尺の模型だったので、模型の1mmは実物で10cmの大きさになります。

そして模型の窓枠に使っている黒のテープは、2.5mm〜3mm程の厚みがあります。

なので、その厚みを現実に置き換えるとフレームは25cm〜30cm程の厚みがあることになります。

どてかぼ
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これは成人男性の靴のサイズぐらいの窓枠があるということです。

こう考えると、かなり縮尺がズレていると感じますよねw

そして、今回はビニールテープを手作業で切っていたので、歪みが結構目立ちます…

他にも、ズレて貼り直した跡が残っていたり指紋が残っていたりと、やり直したい箇所No.1です。

なので次回からの模型作りからは、ICテープを使って窓フレームを作るようになりました。

↑上の画像は、ICさんが出しているテープです

↓ICテープについては過去に紹介したので、詳しく知りたい方はこの記事を参照して下さい

窓ガラス(プラ板)

次にやり直したい箇所は「窓ガラス」です。

こちらはプラ板の切り出しにかなり苦労しました。

プラ板の表面が傷つきやすかったり、切った断面がボロボロになったり、スコヤを使えず垂直に切り出しにくいと三重苦を背負った作業でした。

どてかぼ
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これは本当にきつかった作業でした…

なので次回からは、プラ板のような薄い素材にはT字定規を使うようになりました。

↑上の画像は、waveさんが出しているT字定規です

↓T字定規については過去に紹介したので、詳しく知りたい方はこの記事を参照して下さい

感想

今回の記事では、私が製作したリヴァサンヴィターレの住宅模型について解説しました。

この課題は住宅模型を作る初めてのきっかけになった為、非常に勉強になりました。

どてかぼ
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特に分からないことがあっても先生に聞きやすい環境だったので、良い環境でした!

そして、この課題からは住宅模型の基本的な作り方を学ぶことが出来て、今後の作品制作に大きな影響を与える課題になりました。

今後も私が作った作品の制作過程をアップしていくので、興味があればぜひ見に来てください!!

どてかぼ
どてかぼ

今回も見て頂いてありがとうございます!

ではまたっ!

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